2020年ショパン国際ピアノコンクール

 私は6歳から高校入学までずっとピアノを習っていたこともあり、このコンクールには非常に興味があります。ショパンコンクールといえば、5年に1度しか行われないピアノ界では世界最高の名誉あるコンクールです。今年2020年はまさにそのコンクールイヤーとなっています。スケジュールはまず、書類・ビデオ審査が行われ、これに通過したコンペティターがワルシャワで行われる4月の予選に参加できます。そして勝ち残った80名だけが10月に行われる本選に出場できます。書類・ビデオ審査はすでに終了しており、今年は164名が予選に進むことが発表されました。しかし、世界的な新型コロナウィルスの影響で、予選・本選とも1年後に延期が決まりました。

Due to the COVID-19 pandemic, the 18th Chopin Competition has been moved to 2021. The Competition will take place at the Warsaw Philharmonic from 2 to 23 October 2021.

https://chopin2020.pl/en/news/article/27/the-18th-fryderyk-chopin-international-piano-competition-postponed-till-2021

・予選:2021年4月8日〜19日

・本選(Stage1.2.3.Final):2021年10月2日〜23日

日本人は今回31名のコンペティターが書類・ビデオ審査を通過。内、男性は8名です。日本人の過去の上位入賞歴は、1970年の内田光子の第2位が最高です。またその前の回1965年では中村紘子が第4位。あのマルタ・アルゲリッチが優勝した年です。その他では、1985年小山実稚恵が第4位、1990年横山幸雄が第3位など。近年では前回2015年大会で入賞こそ逃したものの、小林愛美がDistinctionを受賞しました。ただ、小柄な日本女性にはオーケストラをバックにフルコンサートグランドを鳴らし切るのは大変なことです。やはり男性のパワーは大きな武器です。まだ過去に優勝者を出していない日本。多数の出場者がいる今回は是非頑張ってもらいたいですね。聴衆を圧倒する演奏を期待しています。本選は衛星中継の放送が流れますから、1年後にはなってしまいましたが今から楽しみです。完売したチケットの半分は日本人が買ったそうですが、自宅でも見られるとは良い時代になったものです。

外出自粛期間中、2015年大会のFinalistsの演奏をYouTubeで鑑賞していました。第1位のチョ・ソンジン(Seong-Jin Cho)の演奏は圧倒的ですね。一番印象に残ったのは音色、特にピアニシモが美しい。音楽的解釈も若いのにもかかわらずズバ抜けています。コンツェルトも圧倒的でしたが、ポロネーズ賞も同時受賞しただけあって、特にこの英雄ポロネーズは過去に聴いた中で一番です。ポーランドの民族舞踊の情景が目の前に浮かび上がってきます。

コンツェルトで印象に残ったのは、第6位のドミトリー・シシキン(Dmitry Shishkin)の演奏です。粒立ちの良いしっかりした打鍵です。ヤマハCFXもいい音を鳴らしています。特に低音が素晴らしいです。

こちらは第2位でクリスチャン・ツィメルマン賞(ベスト・ソナタ賞)を受賞したシャルル・リシャール=アムラン(Charles Richard-Hamelin)の演奏です。ヤマハCFX、本当いい音するなぁ。

小林愛美はもっとパワーが欲しい。ミスタッチも無くなれば良いですね。

Yasu

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